人工知能 〜 機械学習は、どこまで信用できるか


提供: 有限会社 工房 知の匠

文責: 技術顧問 大場 充

更新: 2025年7月11日

議論すべき問題

ここでは、最近、世の中で話題になっている、人工知能やAIに関する話題について、私の専門であるソフトウェア工学の視点から、これまで、コンピュータ科学者達が学んできたことを基礎に、私が提供できる話題について、述べてみたいと考えています。

「サピエンス全史」の著者である、イスラエル出身で、オクスフォード大学で哲学を学び、人類発展の歴史について、独自の視点から、地球上で人類だけが著しい発展を遂げた理由を分析し、人類の今後の発展についての展望を述べたユバル・ハラリ氏は、人間は、「人間のように考えることができる機械」を生み出し、人間を創造した「神の領域」に踏み込みつつあると、述べました。

ここでは、最初に、人類が「真理を極めようとした思想」、すなわち、哲学の歴史を振り返ります。そして、その基礎の上に、人工知能の技術を含んだ、人類による「考える機械」開発の歴史を振り返ります。そこから、これまでの「ノイマン型のコンピュータ」と、それに対するアンチテーゼとして提案された、パーセプトロンについて解説し理解を深めます。

それらの基礎の上に、最後に、その理論的な理解に基づき、AI技術と社会の関係、特に、「人間のような機械」について考察します。

目次

ここでの話の成り立ちは、以下の通りです。

第1章 はじめに
議論すべき問題(2025年7月9日掲載)

第2章 古代の哲学
ソクラテスが提起した命題
(2025年7月11日掲載)
プラトンのイデア論
(2025年7月11日掲載)
アリストテレスの反論
(2025年7月12日掲載)

第3章 中世の哲学
絶対的な真理の存在
(2025年7月13日掲載)
言葉だけがある
(2025年7月14日掲載)

第4章 近代の思想
経験主義と科学の発展
(2025年7月15日掲載)
経験を超えた認識の必要性
(2025年7月16日掲載)
論理と現実の調和を模索
(2025年7月17日掲載)

第5章 現代の思想
人間には本当のことは分からない
(2025年7月18日掲載)
現実の認識と理解はどうあるべきか
(2025年7月19日掲載)
人類はどのようにして真実を探求してきたののか
(2025年7月20日掲載)

第6章 考える機械の歴史
バッベージの機械とチューリング機械
(2025年7月21日掲載)
ニューロン・シナップス・モデルの提案
(2025年7月22日掲載)
パーセプトロンとその計算能力
(2025年7月22日掲載)

第7章 おわりに
人間と考える機械の共生のために
(2020年7月4日掲載)